
CEL編集室
2026年03月02日作成年月日 |
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2026年03月02日 |
CEL編集室 |
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情報誌CEL (Vol.138) |
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CEL草創の時代に続く2000年から2016年は、日本経済が長い低迷に沈んでいた時期にあたり、そのなかで研究所の位置づけや体制、研究領域、その手法や戦略なども少しずつ変化を遂げている。困難なマネジメントに当たった5人の所長の取り組み――
特に第6代の多木所長、第7代の木全所長のインタビューを通じ、前代から変わったもの、変わらなかったもの、さらに次代へとつながるさまざまな実りを振り返ってみたい。
バブル崩壊後の長引く景気低迷を受け、2000年以降、従来の「日本型経営」の転換を迫られる形で構造改革が本格的に進められた。大阪ガスをはじめとするエネルギー企業も例外ではなく、都市ガス業界では、これまで認められていた供給区域内での独占販売が、1995年から段階的な自由化が進むことで、競争環境に置かれることとなった。
こうしたなか、設立当初からプロフィットセンターとは一線を画してきたCELに対しても、どうあるべきかという視線が向けられたのは当然とも言えよう。研究所として充実を迎えたこの時期はまた、歴代の所長にとって時代の波とどう向き合うかが問われた困難な時代でもあった。
矛盾・相反するものに架橋する「生活者」という視点の再発見
営利企業にあって外からの視点を大切にし、ガス会社にありながら文化の研究も行う――
1998年の古館晋所長就任時に研究所へと異動後、副所長として伴走した安達純は当時のCEL独特の立ち位置や役割を、『CEL』誌の中で「大阪ガスが未来社会と出会うための"通路"でありたい」と表現するとともに、その難しさを「迷路」にもたとえていた。
関係がないように見えるもの、相反するものの間に「通路を見つけ、調整し」「高め合う関係へと転化していくこと」を求める。「成長と環境、組織と個人、官と民、ハードとソフト、規制緩和と自己規制(自由と規律)等々の関係も同様です」(1998年8月・46号)とも記している。
進むべき道の多難さに苦悩しながらも、矛盾や相反のなかに「通路」を見つけることに、積極的な意義を見出そうとしていたのだろう。
情報誌CEL