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情報誌CEL

小西 久美子

2025年09月01日

住むまち・大阪の魅力発信に向けた博物館の新たなアウトリーチ

作成年月日

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媒体(Vol.)

備考

2025年09月01日

小西 久美子

都市・コミュニティ

まちづくり
地域活性化
都市居住

情報誌CEL (Vol.137)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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大阪市が開設した「大阪くらしの今昔館」は日本初の住まいをテーマにした専門博物館で、近世から近代にかけての大阪の都市居住の歴史・文化を体感できる。エネルギー・文化研究所では同館と連携して住むまち・大阪の魅力発信に向けた新たな試み「お出かけ今昔館」を行っている。


大阪の都市居住文化の発信拠点「大阪くらしの今昔館」

2001年にオープンした「大阪市立住まいのミュージアム」[*1]は、大阪市北区天神橋筋六丁目の10階建てビルの中にあり「大阪くらしの今昔館」(以下、今昔館)の愛称で親しまれている。①「住まい」をテーマとした日本初の専門博物館、②高度な学術性をふまえ、市民の目線に立って歴史を読み解く、③見せる展示を超えた、体感する展示、④「住まいと暮らし」の情報交流拠点として集客型ミュージアムをめざすことを基本理念としている。
9階には天保年間(1830年代)の大坂の町並みが実物大で再現されており、現在の大阪のビルの中で、江戸時代の日々の暮らしの様子を体感することができる。その町並みを10階から俯瞰して眺めることができる演出も面白い。また、8階には、建物はもちろん、暮らしぶりや風俗まで細かく再現した精巧な模型が展示されており、明治・大正・昭和の大阪のまち・住まいと暮らしに触れることができる。

「町家衆」と呼ばれるボランティアが今昔館で行われるイベントの準備・運営を支えている点も大きな特長となっている。今昔館のボランティア養成講座を3回以上受講後、希望する方がボランティアとして登録し、「大阪くらしの今昔館 町家衆」として活動しているのだが、登録者数は約200名に上る。今昔館の基本理念の実現に彼らの存在は欠かせないものとなっている。


エネルギー・文化研究所と今昔館の関わり

エネルギー・文化研究所(以下、CEL)と今昔館は、計画・開設準備段階から協力関係にあったが、その関係性の持続性を高めるために、2015(平成27)年2月に包括連携協定を締結している。


[*1]大阪市立住まい情報センター条例に基づき設置された住宅政策上の博物館相当施設。現在、指定管理者制度により大阪市住宅供給公社・アクティオ共同事業体が運営している。