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情報誌CEL

井戸 理恵子

2015年03月02日

コラム「日の国ニッポンの理」草花で祝う、再生の節目

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2015年03月02日

井戸 理恵子

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情報誌CEL (Vol.109)

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五節供のひとつ、上巳は旧暦3月上旬の最初の巳の日、新暦では4月上旬、年によっては20日前後にあたる頃。「巳」は十二支の6番目で、冬の眠りからさめたヘビが顔を出す、春の季節を示しています。ヘビは人間と特異な関係を築いてきた摩訶不思議な生き物で、日本でも、古代から水の神や山の神、雷神として、あるいはその使いとして、ありとあらゆる神話や伝説に語り継がれてきました。脱皮をくり返し再生する生命力の強さが、子孫繁栄のイメージとつながるためでしょうか。縄文土偶や弁才天など豊穣や財福を司る女神の頭上にヘビを戴く像が少なからず見られ、ヘビは男性神とされる一方で、女性との結びつきがとても強い存在であったことがうかがえます。
「ヘビが脱皮をするごとく」活発な成長を祈る女の子の祭り、桃の節供は、今ではこの上巳の時期に収合されています。中国では、上巳のような季節の変わり目には禍をこうむりやすいとして水辺で邪気を祓う習慣がありましたが、それが日本に伝わると人形にけがれを移して流す「流し雛」などに結びつき、豪華な雛人形を飾る風習へと変わっていったのです。
その雛壇を飾る桃は古くから仙木として珍重され、橘(蜜柑の古種)も常緑の葉が不老長寿のシンボルとされてきた神聖な植物です。この春はたとえ雛人形を飾らなくとも、古にならって桃や橘の草花を生け、節供を祝ってみてはいかがでしょうか。橘が手に入らなければ、柑橘類の常緑樹で代用してもよいでしょう。
この時期、ホルモン機能を活性化させ、後につづく夏から冬の季節を乗り越える力を蓄えるためにも、花を愛で、体に取り入れることはとても有益です。桃や桜、菫の花を塩漬けにしたものや、蕗の薹などをいただいて眼・鼻・舌で春を感じ、自然に合わせたリズムで、ゆっくりと体を目覚めさせていきたいものです。

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