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濱 惠介

2003年08月20日

古い家に宿る価値

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2003年08月20日

濱 惠介

住まい・生活

住宅

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ホームプロ、メールマガジン「エコで楽しむ住宅改修(3)」

ページ内にあります文章は抜粋版です。
全文をご覧いただくにはPDFをダウンロードしてください。

新品と中古。この言葉から受ける印象は、今も決定的かもしれません。ひとつは新機能搭載でピカピカ、もう一方は旧式でちょっと手垢のついたイメージ、でしょうか。たしかに車や家電製品はそうかもしれませんが、住宅は少し違います。

住まいの価値は、必ずしも時間の経過とともに減って行くわけではありません。劣化する部分がある一方、変わらない価値や逆に増進する価値もあるのです。たとえば部屋の広さや基本的な寸法は変わらない価値です。庭の植栽は成長と良い手入れで深みを増します。古民家の黒光りのする柱や風合いの出た煉瓦、苔むした石などは明らかに時間が作り出した味です。

最近は「古材利用」や「民家再生」がひとつのブームになっています。しかし、時間を経たものの価値は、古民家や文化財など特殊なものだけにある訳でなく、身近な住宅と生活材にも言えることです。その意味はモノが古びて味がでることともに、慣れ親しんだ空間配置、使い勝手の分かった建具や収納、さらには、落ち着き・安心感など精神的な意味も含めて、長い間の繰り返しや試行錯誤の結果生まれた価値があります。家中すべてがまっさら、というのは不自然で気持ちが悪いし、長年付き合った家具が落ち着かなく見えるでしょう。

既築住宅が持つもうひとつの意味は、実際の空間や見え方を確かめることができることで、設計図や模型で想像するのに比べて絶対的な強みです。目の前にある状態を出発点として改善策を考えるのですから、出来上がりを確実に予測することができます。

他の建物や自宅の改修工事で要らなくなった部材を再利用したり、本来の用途と違った目的に転用したりするのは面白いものです。まるで知的なゲームを楽しむように制約条件をクリアする楽しさがあります。木製建具は加工が容易なので、自分でも施工できます。

 

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