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情報誌CEL

篠原 聡子

2006年06月25日

住まいという親密圏の再構築にむけて

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2006年06月25日

篠原 聡子

住まい・生活

住生活

情報誌CEL (Vol.77)

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「七五2 m・3LDK」の呪縛

 現代の住宅に関わる主要な批判のひとつは、すでに標準家族と呼ばれる世帯はマイノリティにすぎないのに、それを想定した「七五2 m・3LDK」に代表されるような画一的な間取りが、相変わらず量産されているということであろう。それはまた、住宅が商品経済の中で記号化し、欲望の対象となっているという批判でもある。 確かに七五2 m・3LDKの呪縛は、いまだに強烈だ。分譲マンションの仕事をするたびに感じる。間口六・五〜七・五メートル、奥行き一〇〜一一メートル、階高三メートルで、しかも三寝室は確保することという条件がつけられて、「思い切った提案を!」といわれても、唖然とするばかりである。ただし、画一的であることが必ずしも悪いかといえば、そうともいえない。特に集合住宅のプランなら、スタンダードがあって、むしろ当たり前であり、それが住み替えやすさを保障するという側面もある。それでも、あのNHKですら「3LDKはもういらない」(NHK生活ほっとモーニングシリーズ戦後 六〇年目のメッセージ「” 3LDK “はもういらない」二〇〇五年五月三一日放送)という番組をつくってしまう。いったい、七五2 m・3LDKの何が悪いのだろうか?

 集合住宅において、間口はすなわち性能なのである。「ワイドスパン」というのがマンションの売りになるのは、それが担保する居住性が如何に大きいかをもの語っている。近頃、集合住宅の調査によくソウルに行くのだが、間口による居住性の違いを実感する。ソウルの一般的な家族世帯用の集合住宅の間取りは九〇2 m程度が標準で、かつ圧倒的に階段室型が主流である。階段室型では、両妻面からの十分な採光が可能だから、間口の倍の採光部がとれて、住居としての居住性は片廊下型に比べて、ぐっと高い。その階段室のそれぞれにエレベーターがついてワンフロア、二戸でエレベーター一台という、日本の状況から考えたらなんとも贅沢な構成になっている。

 

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