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情報誌CEL

木全 吉彦

2014年03月03日

CELからのメッセージ「タテ・ヨコ・ナナメ」

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2014年03月03日

木全 吉彦

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情報誌CEL (Vol.106)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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情報通信技術が発達し、フラット化の進む現代社会では、横のつながりの価値が強調されます。最近よく耳にする“ソーシャル”も、メディアやネットワークなど多くはその文脈で用いられますが、日本語で“社会”というときにはタテ・ヨコ・ナナメの関係が複雑に入り組んだ立体構造が思い起こされます。
そこでは親と子、夫と妻、上司と部下、先輩と後輩、友人・親戚・近所付き合いなど、さまざまな人間関係が、遠近・軽重、濃淡・繁閑とり混ぜ、縦横無尽に形成されています。さらに歴史や古典を通じた過去との対話などの時間軸を加えれば、4次元空間とも言えそうな「内にある社会」(大坊氏:22頁)で、有史以来、人はさまざまな関係に“多元的に帰属”(濱野氏:12頁)してきました。
異なる生い立ちや経験、価値観を持つ人々が、好むと好まざるとに拘わらずに出会い、互いに主張し、理解し、反発し、折れ合いながらつくってきた関係が“社会”。その中で優先順位をつけ、うまくバランスを取りながら知識・知恵を身につけ、自身の立ち位置を確立していくことが人間の成長・成熟ではないでしょうか。
この基本構造の上に、時間と空間の壁を軽々と飛び越えて拡がるのが、広大な“開”空間=インターネットです。これまでマスメディアのフィルターを通してしか知り得なかった情報にふれ、知り合う術のなかった人と出会い、交わり、助け・助けられるようになったのはすばらしいことです。
しかし、今を盛りの“ソーシャル”メディア、ネットワーク、ゲームなどの“つながり”は、広く、浅く、ヨコ方向にのみ猛烈なスピードで形成される“閉”空間となって、タテやナナメの関係を圧迫し始めているようにも見えます。
“ソーシャル”が“社会”を駆逐することなく相互に補完し合うよう、そして4次元の基本構造の中でさまざまな関係を結び、“社会”人として自らを確立する途上にある若者たちが、グローバルな“開”空間であるはずのインターネット上の一部サービスに囚われ、基礎を固めることなく柱を立てようとして躓かないよう、私たち“社会”人の果たすべき責任は重いと考えます。
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