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情報誌CEL

山下 満智子

2000年09月30日

食の行方

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2000年09月30日

山下 満智子

住まい・生活

食生活

情報誌CEL (Vol.54)

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20世紀に日本の食は大きく変化し多様化してきた。一方食の多様性を生み出した、日本の家庭では、家族構成が大きく変わり、家族人数は減少し続けている。その原因は1960年代は出生率の低下、1970 年代は核家族化による小家族化であった。そして‘80年代以降は単独世帯化である。平成9年の国民生活基礎調査では、単独世帯がついに25%となった。(平成10 年は単独世帯23.9%、2 人世帯25.1%)このような家族人数の減少の中で、一見豊かに見える食生活にも、日常的な「孤食」や「個食」という形で、たんに空腹を満たすためや義務や習慣としての食事という場面(シーン)が散見される。本稿では食の行方について、食のスタイルの変化を中心に考察したい。要点としては次の3点である。

1. 近代における食の多様性と概念の成り立ち

2. 単独世帯の増加と現代の「箱膳」と言える個食、孤食について

3. 楽しむ食事作法の確立、料理の多様性から共食場面(シーン)の多様性へ

食事作法とテーブルスタイルの変化

20 世紀に日本の食のスタイルは箱膳、卓袱台、ダイニングテーブルへ、大きく変化してきた。箱膳、卓袱台、ダイニングテーブルという異なる三つの食のスタイルと食事作法は、近代における日本の食文化の最大の特徴の一つであり、このような変化は世界に類をみないという。(*1国立民族学博物館 石毛直道先生を中心にした卓袱台の研究)同研究によれば、伝統的な箱膳の食事作法は1925(昭和元)年前後で卓袱台スタイルに変わった。箱膳のころは、献立は至って簡単、毎日同じようなものを食べ変化に乏しい、そして楽しむというよりは、日常的には、黙ってさっさと済ませる、どちらかといえば義務の食事だった。しかし一方で「楽しむ食事」の場面として、祭りなどハレの食事には共食場面が存在したことだろう。

 

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