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情報誌CEL

原 楫

2007年03月30日

食と農に根ざした地域のブランド力とは

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2007年03月30日

原 楫

都市・コミュニティ

地域活性化

情報誌CEL (Vol.80)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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―郷土食の伝承を通しての食育―

 地元の小学校へ“おやき作りの授業”に社会人講師として参加した時のこと。体験するのは5年生です。「今日は“なす”のおやきを作りましょうね。みんな野菜のなすは好きかな?」と訪ねると、「なすは嫌い!」と大きな返事が返ってきた。小麦粉を捏ねて生地を作り、旬の野菜を包む「おやき」は、四季を感じさせ、郷愁を誘う長野県ならではの郷土食。湯気の上がる蒸し器から取り出すホカホカのおやきを、小さく切り分け「少し食べて」と生徒にすすめると、次の瞬間「美味しい!」と言いながら、おやきは次々と生徒の手へ、そして口へと運ばれていく。溢れる笑顔に食が醸す豊かさを感じ、食卓を囲むというように、人と人が触れあい、心の豊かさが育まれていくことを実感するのです。田園都市を称える地域で生まれ育った子供たちでさえ、野菜・果物との出会い体験がないと地元の産物に愛着心はなく、食べ物の命を感じる心など生まれるはずはありません。 長野県は山ひだが多く、高峻な山と深い谷にさえぎられる地形のため、谷間や盆地、それぞれの地域によって風習や習慣が異なるため、個性の強い食と暮らしを形作ってきたので、行事や伝統食、郷土食が多彩な県だといわれています。古来より季節の移ろいや行事とともに家庭の中で、また地域の中で“おふくろの味”として、様々な料理が育まれ、継承されてきました。近年、行き過ぎた美食や飽食が横行する中では、おふくろの味までも薄れつつあります。私たちは、食生活改善活動を通して郷土食を見直し、先人の生きる知恵と技を知り、食文化をより良く次世代に継承していきたいと考え、小・中・高校生に焦点を当てて“郷土食おやき作り”の出前講座を続けて、はや10年目を数え、今も継続しています。

 

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