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情報誌CEL

Dr.Ingrid Haslinger、山下 満智子、宇野 佳子

2012年01月05日

連載 食卓の喜び 第10回 デジュネ

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備考

2012年01月05日

Dr.Ingrid Haslinger、山下 満智子、宇野 佳子

住まい・生活

その他
食生活
ライフスタイル

情報誌CEL (Vol.98)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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デジュネ(1820-30年)

-流行の食器デジュネ-

 18世紀、コーヒーや紅茶が朝食の飲み物として定着し、また午後のお茶としても飲まれるようになると、専用の特別な食器が誕生した。朝食やお茶は、家族全員が常にそろって席に着くわけではなかったため、磁器工房は、「デジュネ」と呼ばれる個人用のセットを提供した。その1人用は「ソリテール」、2人用は「テッタテット」と呼ばれた。一般的にデジュネの一揃いは、盆、コーヒーまたは紅茶のポット、ミルクまたはクリーム用のポット、砂糖入れ、カップが1つまたは2つであった。
 1820年から30年ごろの貴族の朝食は、コーヒーや紅茶、ショコラ、クリーム、バター、キプフェル、マーマレード、はちみつと、それに加えて、仔牛のローストの薄切り、鶏の胸肉、タン、骨付きハムといったコールドミートであった。「グテ」と呼ばれる夕方の軽食には、いろいろなパンにバターを塗ったものとラディッシュやアンチョビー、チーズ、新鮮なチャービルやパセリ、そしてブラッドソーセージやレバーソーセージが供された。
 19世紀には、まだ依然としてデジュネのセットはモダンなものであったが、それは、個人用とは限らなくなった。19世紀後半には、デジュネのセットが銀製となり、1つのセットにコーヒー用ポットも紅茶用ポットも含まれた。

-テ・ダンサン-

 大勢の客を迎える大掛かりな舞踏会では、しばしば「スペ」と呼ばれる食事ではなく「ティー」が供されるのが普通であった。その方が費用もかからず、客もサイドテーブルのビュッフェから自分で自由に取って食べることができたからである。そして、「テ・ダンサン」と呼ばれる独特のダンスパーティが生まれ、そのためより多くの食器が必要になった。「テ・ダンサン」は、室内あるいはベランダのガーデンルームで、午後に催された。まずティーと食べ物が出され、その後に、テーブルが片付けられて、ダンスが始まるのであった。
 デジュネのセットは、贈り物として用いられ、エステルハージ侯爵家所有のセットのように恋人であればすぐにわかるような文字が書かれることもあった。