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栗本 智代

2003年04月27日

江戸から平成に蘇生したかぶきと劇場(「天満人」2号へ投稿)

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2003年04月27日

栗本 智代

都市・コミュニティ

地域活性化

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「天満人」2号へ投稿

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平成十四年の秋、扇町公園に、仮設テントがお目見えした。その名も「平成中村座」。十一月二日から二十六日、その仮設の芝居小屋で、本格的な歌舞伎が上演された。出演者は、中村勘九郎、中村福助、中村扇雀、中村橋之助、坂東弥十郎、片岡亀蔵、笹野高史(敬称略、以下同様)をはじめ、魅力的な俳優が勢揃いした舞台に大勢のお客さんが詰め掛け、連日満席であったという。

「平成中村座」とはなにか? 昔、江戸で興行を許された芝居小屋に、中村座・市村座・森田座があり、江戸三座と呼ばれていた。(大阪でいう道頓堀五座のようなもの。)その一つである「中村座」の代々座元をつとめていたのが、中村勘三郎。中村勘九郎の父の名前であり、その由緒から、勘九郎本人が「中村座」という名前のつく小屋で芝居をしたいと以前から願っていたという。さらに、昔の芝居小屋は、舞台と客席が非常に近く臨場感あふれる場であった。歌舞伎をもっと多くの人に身近なものとして親しんでほしいと、平成の今、昔ながらの芝居小屋を再現する形で“平成の中村座”と銘打った小屋での興行が、松竹の手によって実現したわけである。

平成十二年十一月、浅草、隅田川のほとりでの柿落としでは、その隅田川界隈が舞台でもある「法界坊(正式外題を「隅田川続俤」という)」が上演された。何度も上演されてきたお芝居であるが、現行の台本ではなく、初演時(初演は一七八四年 天命四年)の台本で、また演出を串田和美により(通常、歌舞伎には演出家は存在しないという)、素直な現代人の感覚を生かしながら、つくりあげられたようだ。仮設小屋ならではの“日本一低い宙乗り”の噂は当時、関西まで届いていた。翌年、同時期、同場所で「義経千本桜」が上演され、三年目に「大阪公演」として、扇町公園に位置する関西テレビの熱意により「平成中村座」がやってきたのである。演目は、大阪を舞台にした「夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」と初演時に話題を集めた「法界坊」である。

 

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