
小西 久美子
2025年12月03日大阪くらしの今昔館から「お出かけ」してきた上町台地ゆかりの館蔵品を、専門家の解説のもと鑑賞した後、
実際のまちを歩いて探求し、最後に参加者どうしで気付きを共有する「お出かけ今昔館」。
大阪暮らしの今昔館の持つ豊かなコンテンツを活用した博物館の新たなアウトリーチ手法として、
地域住民の方が学び/考える機会を創出することを目指しています。
「第3回 お出かけ今昔館 〜 四天王寺と金剛組」では、『世界最古の企業』金剛組を会場に、
四天王寺の建築文化、金剛組の歴史、金剛家・金剛組に残る文書についての解説を受けた後、
貴重な史資料を鑑賞、その後、現在、修復工事中の「六時堂」の現場(非公開)を見学しました。
最後に参加者どおしで、それぞれの感想を言葉して語り合うことで、気付きを共有・深化させました。

金剛組の歴史とともに、災難と復興を繰り返しながら現在の四天王寺があることを実感する会でした。
また、開始前には、聖徳太子を祀った神棚に全員で拝礼し、聖徳太子に対する金剛組の敬意を感じました。
なお、四天王寺が受難と再生の歴史の中で、人々を包摂する拠り所としてのイメージが形成され、
いかに社会的・文化的役割を果たしてきたのかについては、情報誌CEL137号の連載
「再見 上町台地 今昔タイムズ 第3回 四天王寺から紐解く、遍く救済・再生の物語」に詳しく書かれています。
情報誌CEL