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2019年09月05日 by 奥田 浩二

スタートアップとのつきあいかた(8)

スタートアップとのつきあいかた(8):

ベンチャービジネスの活性化 福岡県福岡市の事例(後編)


 福岡市天神の起業拠点FGN(Fukuoka Growth Next)は5月末にリニューアルオープンしました。FGN第2幕の始まりです。

  ※本稿は、リニューアルイベント参加時の情報、FGN並びに関連するHPの情報に基づいて作成しています。


新たな熱気に包まれるFGN 

 2019年5月31日。FGNでリニューアルオープンのイベントが開催されました。その名も「fgn. “Re: Born”」。開場後5分ほどで、メインの開場は満杯状態になり、サテライト会場に人が流れていきます。主催者によると1,000人を超える申し込みがあったとのことです。会場後方には複数のテレビカメラなどが林立し、始まる前から熱気があふれています。


図表1. オープニングイベントの様子(メイン会場)

 

 

筆者撮影(2019年5月31日)


リニューアル

 建物のリニューアルでは、シェアオフィスやコワーキングスペース、イベントスペースなどが新しくなりました(注1)。また、校舎を囲っていた塀(道路との境の塀)がなくなり、オープンな外観となりました(注2)。なお、当初FGNは2棟構成でしたが、今回のリニューアルにより南校舎と呼ばれる1棟になりました。ただし、受け入れ可能企業数(個室、シェアオフィス、コワーキングの合計)は181社・者であり、リニューアル前の水準に近くなっています。
 

     (注1)リニューアルオープン時(5月31日)には、公開はされていませんでした。本情報はFGNのHPに基づきます。

          https://growth-next.com/ja/facility/ (2019年9月4日アクセス) 

 

     (注2)第6回のコラムの写真をご参照ください。ここに映っている壁がなくなりました。
          http://www.og-cel.jp/column/1280808_15959.html

   

 リニューアルは建物(ハードウエア)だけにとどまりません。運営プログラム(ソフトウエア)も更新され、下記を含む新たなプログラムがスタートしています。
 

ジャンプ・スタート・プログラム

スタートアップ企業に対して、チーム編成やファイナンス、労務、広報などに関する専門知識を各分野のスペシャリストが提供

Open Network Lab. Fukuoka

九州大学の跡地を利用したフィールド実装型スタートアップ支援プログラムとFGNが連携

 

地区の開発計画

 FGNが立地しているのは、旧大名小学校跡地の一部です。FGNを除く土地が約1万m2あります。その部分の跡地利用の計画も固まったようです。(注3)
 

     (注3)日経新聞デジタルサイト(日経電子版)の下記の記事より(2019年9月4日アクセス)
         「積水ハウスなど、福岡市「旧大名小学校跡地活用事業」が着工し「ザ・リッツ・カールトン ホテル」誘致決定」 

         2019年7月8日


 それによると、FGNと隣接する形で、オフィス・ホテル棟とコミュニケーション棟が建設され、2021年度から2022年度の稼働開始を目指しているとのことです。また、コミュニケーション棟には新たな創業支援施設も計画されています。
 
 オープニングイベントに出席した福岡市の高島市長は、冒頭のあいさつで、「まち全体をアクセラレーターにする」という思いを語りました。今回のリニューアルと旧大名小学校跡地活用計画は、まさにこの変化を実現していくものでしょう。この地区は、今後どのような価値を生み出していくのでしょうか。福岡市から目が離せません。

 次回からは数回に亘り、海外のベンチャービジネスサポート拠点の最新情報をご紹介する予定です。

 

今回のまとめ        

 ・リニューアルによってFGNは新たな活動フェーズに入りました。

 ・FGNが立地する旧大名小学校跡地利用計画も固まり、当地区は新しい一歩を踏み出しつつあります。


次回の予告


 カナダのトロントにおけるベンチャービジネスサポート拠点MaRS


スタートアップとのつきかいかた 記事一覧


   第1回:起業の現状はどのようになっているのか
      http://www.og-cel.jp/information/1278928_15932.html

 
   第2回:2つの起業タイプ
      http://www.og-cel.jp/column/1279678_15959.html

 
   第3回:スモールビジネスの活性化 茨城県取手市・龍ヶ崎市の事例(前編)
            http://www.og-cel.jp/column/1279684_15959.html

 
   第4回:スモールビジネスの活性化 茨城県取手市・龍ヶ崎市の事例(中編)
            http://www.og-cel.jp/column/1279955_15959.html

 
   第5回:スモールビジネスの活性化 茨城県取手市・龍ヶ崎市の事例(後編)
     http://www.og-cel.jp/column/1280447_15959.html

 
   第6回:ベンチャービジネスの活性化 福岡県福岡市の事例(前編)
     http://www.og-cel.jp/column/1280808_15959.html

    
   第7回:ベンチャービジネスの活性化 福岡県福岡市の事例(中編)
     http://www.og-cel.jp/column/1281279_15959.html

 
(執筆者:エネルギー・文化研究所 研究員 奥田 浩二)

本連載について 

 本コラムでは、起業で地域を元気にするための鍵を考えていきます。記載内容は、執筆者が入手した情報をもとにしていますが、執筆者の意見を含んでいます。各内容は、執筆者が所属する機関・企業の公式・公的な見解を表明するものではありません      

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