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情報誌CEL

関村 オリエ

2024年03月01日

ひらかれた都市空間のために −ジェンダーの視点を取り入れたまちづくりの可能性

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媒体(Vol.)

備考

2024年03月01日

関村 オリエ

都市・コミュニティ
住まい・生活

まちづくり
住環境
ライフスタイル

情報誌CEL (Vol.134)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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2022年に刊行されたカナダのジェンダー地理学者レスリー・カーンの『フェミニスト・シティ』は、これまで異性愛主義者の男性目線のみで構築されてきた都市のあり方に真っ向から疑義を提示し、大きな衝撃をもたらした。
賃金労働のみをベースに単線的な生活史に生きてきた男性とは異なり、子育て・介護・家事・買い物・仕事……と複線的に生きる女性たちのニーズに対して、ウォーカブルな都市はどのように実現されるべきなのか。
日本におけるジェンダー地理学の最先端に立つ学者が、公共交通や自転車、徒歩などの移動手段、公園をはじめ公共スペースのあり方など、誰にとっても「歩いて楽しい」まちづくりの条件を考える。


1.「まちなかウォーカブル推進事業」と都市空間

「都市再生特別措置法等の一部を改正する法律」が2020年に施行された。この法律の施行により、多様な人々が交流し、「居心地が良く歩きたくなる」まちなかづくりの推進にむけた取り組みである「まちなかウォーカブル推進事業」が、全国各地で活発に進められるようになった。この事業では、人口減少や、過疎化・高齢化による地域コミュニティのつながりの希薄化などの問題を解消するために、都市のコンパクト化やネットワーク化、中心市街地など「まちなか」の整備を通じて、多様な人々が集い、交流し、活動する「人中心のまちなか」づくりが取り組まれている(1)。歩行者を中心としたこのまちづくりの取り組みのなかでは、おもに、「出かけたくなる、歩きたくなる(Walkable)」、「歩行者の目線にある低層やガラス張りの空間で(Eye level)」、「多様な人々の多様な空間利用により実現され(Diversity)」、「誰もがアクセスでき、歩道や公園、カフェなどで留まりたくなる、居心地の良い(Open)」という目標とともに空間形成が目指されており、近年、全国のさまざまな都市において、新たな住民生活を形作る動きとして注目・期待されている(2)。


(1)浅見泰司(2019)ウォーカブル推進都市―居心地が良く歩きたくなるまちなか.日本不動産学会誌vol.33(3):54-63.
(2) 国土交通省都市局まちづくり推進課・国土交通省都市局街路交通施設課(2022)「居心地が良く歩きたくなる」まちなかづくり.国際交通安全学会誌vol.47(1):6-13.

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