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情報誌CEL

加茂 みどり

2020年11月01日

これからの住まいに向けて

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媒体(Vol.)

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2020年11月01日

加茂 みどり

エネルギー・環境
住まい・生活

エネルギー・ライフスタイル
住宅
住生活

情報誌CEL (Vol.126)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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2020年、全世界で新型コロナウイルス感染が拡大し、未曾有の事態となった。亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。住まいに関しては、長い在宅期間を過ごすという体験を否応なしに強いられ、多くの方が住まいをより快適な場所にしたいと考えられた。結果として、住まいに対する関心が高まったという気がする。コロナ禍後の住まいの模索や提案も既に出てきている。本稿では、実験集合住宅NEXT21における直近と過去の居住実験から、コロナ禍後にも通じる内容を中心に紹介した上で、コロナ禍後の住まいについて、現時点で課題となっていることを整理したい。

2020年の居住実験
ウェルネスZEH「風香る舎」

近年、住まいにおいて環境配慮とともに健康への配慮が重視されてきたが、コロナ禍の影響でさらなる検討が進むことと思う。実験集合住宅NEXT21における改修住戸「風香る舎」は、コロナ禍前より「健康」「快適」と「省エネ」の両立を大きなテーマとして検討を始め、その実現を目指した住まいである。高齢者と同居する核家族を居住家族として想定している。

❶ 住まいの試み

住戸設計は建築家のエムズ建築設計事務所・三澤文子氏による。建築の特徴は、一つ目に、鉄筋コンクリート造のスケルトンの空間の中に木造の架構を組み上げ、木とともに暮らす家となっている。無垢材を多用し、木の香りと安らぎを楽しめる。木質空間はビニールクロス等で仕上げられた空間に比べ、ストレスを軽減し、疲労をより早く緩和するという報告[*1]や、スギ無垢材を内装に用いた室内空間ではリラックス効果・高血圧予防効果・炎症抑制効果が期待できるセスキテルぺン類の濃度が高いという報告[*2]、内装木質化が深睡眠の質を向上させ疲労回復に寄与する可能性を示した報告[*3]があり、これらの効果を期待できる。

*1 齋藤ゆみ他「木質空間およびビニル空間における疲労・ストレスの緩和効果」『木材学会誌』木材学会、55巻2号、101〜107頁、2009
*2 清水邦義他「スギ材を内装材として使用した室内空間における揮発性成分の分析およびその季節変動」『木材学会誌』木材学会、63巻3号、126〜130頁、2017
*3 西村三香子、伊香賀俊治他「睡眠の質と日中の知的生産性を高める住宅内装木質化率に関する被験者実験」『空気調和・衛生工学会平成28年度大会学術講演論文集』第6巻、2016