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情報誌CEL

岩崎 育夫

2018年11月01日

シンガポール建国の父リー・クアンユーに学ぶ

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2018年11月01日

岩崎 育夫

都市・コミュニティ

まちづくり
地域活性化
都市システム・構造

情報誌CEL (Vol.120)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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いまやアジア一の学力、経済発展を誇るシンガポール。
他に類を見ないビジョン主導の実験都市国家シンガポールはいかにして成ったのか。国民のみならず、世界中のリーダーから尊敬を集める建国の父、リー・クアンユーの功績とその歴史的背景、国家戦略をたどることで、いま日本が学ぶべきリーダーシップのありかたを知る。

シンガポールは赤道直下に位置する東南アジアの国で、国土面積は東京23区よりも少し広い719km2、人口は560万人しかいない。国土は小さく、これといった資源もないが、2015年の一人当たり国民総所得は約5万2000ドルで、約3万9000ドルの日本を上回りアジア第1位を誇っている。わずかな期間でシンガポールを政治安定と経済発展の国に創り上げたのが、「建国の父」リー・クアンユーである。なぜ都市国家が誕生したのか、リーはどのような政治家なのか、シンガポールの経済発展のためにどのような態勢を創ったのか、日本はシンガポールから何を学べるのかなど考えてみたい。


シンガポールの誕生

現代シンガポールを知るには、その生い立ちとして、イギリス植民地から独立国家になった経緯をみておく必要がある。歴史的にシンガポールはマレーシアのジョホール州に属し、わずか200年ほど前までは、ジャングルに覆われたほぼ無人の島だった。1819年にイギリスが、インドと中国間の貿易の中途に、水や食糧を補給する港を探したさいに、シンガポールを植民地にしたことで、世界史に登場したものである。

マレーシアやインドネシアなどで、ヨーロッパ向けゴムやコーヒーなどの一次産品生産が本格化すると、シンガポールは東南アジアにおける中継貿易港として急速に発展した。1819年当時は、マレー人など約150人が住んでいただけだったが、貿易関連の仕事を求めて、中国人(約75%)、マレー人(約15%)、インド人(約8%)が大挙押し寄せた(( )内は現在の割合)。「移民社会」と「多民族型社会」シンガポールの誕生である。

イギリスがシンガポールを貿易拠点にだけでなく、アジアの軍事拠点にもしたので、第2次世界大戦中は日本に占領支配されたが、戦後、経済的に重要なシンガポールをマレーシアから切り離して単独植民地にした。1957年にマレーシアが独立すると、シンガポールの独立も時間の問題となった。

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