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情報誌CEL

井戸 理恵子

2015年07月01日

コラム「日の国ニッポンの理」 夏土用の養生

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2015年07月01日

井戸 理恵子

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情報誌CEL (Vol.110)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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季節の変わり目は、何かと体調をくずしがちなもの。昔の人は、この節目を「土用」と呼んで用心しました。土用は、今では夏にウナギを食す日としてしか意識されなくなっていますが、実は季節が新しく変わる「四立(しりゅう:立春・立夏・立秋・立冬)」の前の18日間はみな土用ということになります。これは、万象を「木火土金水(もくかどごんすい)」の5つの要素で解釈する古代中国の世界観・陰陽五行説で、春を「木」、夏を「火」、秋を「金」、冬を「水」に、各季に付随する18日間を「土」に振り分け、それぞれの時期に強まるエネルギーを示したものによります。長い歴史の中で多様な思想が組み合わされてきた陰陽五行説は振り分け方にも諸説がありますが、自然のリズムと体の機能の関わりを考える上で多くのヒントを授けてくれます。
「土」のエネルギーは湿っぽく体によくない影響を及ぼすため、4つの土用は要注意シーズンとなります。また、夏が本来持っている「火」のエネルギーは、心臓(心)と小腸の経路に対応するとされ、7月20日頃から立秋前の8月6日頃までの夏土用は、特にこれらの器官に気をつけなくてはなりません。
心の面からみると、意外に思われるかもしれませんが、夏は「騒ぎすぎない」ことが大切です。海に山にと解放的な気分になりがちですが、あまりに浮かれ騒ぎすぎると心がゆるみ、反動で深い鬱気に襲われてしまう場合があるからです。
食べ物では、細胞の内外で相互に関わり合うカリウムとナトリウムというふたつのミネラルに注目します。塩辛いものばかり食べてナトリウムが増えすぎたり、汗でカリウムが失われたりして浸透圧のバランスが崩れると、高血圧や夏バテの原因となり、ひいては血行不良が胃腸の不調にもつながります。そうならないためには、カリウムをたくさん含んだ果物や野菜――夏なら旬のスイカ、イチジク、キュウリ、ニガウリ、シソ、カボチャなどを積極的に食べるとよいでしょう。
土用という言わば「魔」の期間に、先んじて心と体を整えておくことで、季節本番ではそのエネルギーを存分に楽しみ、元気に過ごせるようになります。

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