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情報誌CEL

上田 正昭

2011年01月11日

森と日本人のこころ−自然と人間の共生の場、鎮守の森の再生へ

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媒体(Vol.)

備考

2011年01月11日

上田 正昭

エネルギー・環境
都市・コミュニティ

地域環境
地域活性化
コミュニティ・デザイン

情報誌CEL (Vol.95)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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環境と人権は不可分の課題

 2010年は、生物多様性条約第10回締約国会議が名古屋で開催され、生物多様性というそれまで耳慣れなかった言葉が、ようやく一般にも知られるようになった年である。さかのぼって、1997年の12月、第3回気候変動枠組条約締約国会議においては先進国に温室効果ガス排出削減目標を課す「京都議定書」が採択されている。この2つの条約は、ブラジルのリオデジャネイロで1992年に開催された国連環境開発会議で同時に採択されたもので、いわば双子の条約であった。加えて2011年が国連の定める「国際森林年」であるということも想起される。地球規模での課題が山積する中で、今改めて自然と人間との共生が世界的に問われている。
 20世紀の前半、我々人類は2つの世界大戦を引き起こし、地球規模での戦争を繰り返した。世紀の後半には民族間の対立が顕著になり、宗教をめぐる紛争は今も続いている。このように、20世紀は戦争の世紀だったのと同時に、科学技術の高度化に反比例して地球の汚染や温暖化が進み、地球の自然環境自体が危機に至った時代であった。
 一方、1994年12月の第49回国連総会では「人権教育のための国連10年」が採択され、行動計画の中で初めて「人権文化」(Culture of Human Rights)という言葉が使われた。いのちの尊厳を自覚し、人間が人間らしく自然と調和して幸せな暮らしを営んでいく、その行動と実りが人権文化である。人間は自分の力だけで生きているわけではない。日々の暮らしの中で、家族や周囲の人々との交わりがあり、同時に、人間は自然の中で生かされている存在である。
 これらを総合的に捉える時、私には環境と人権の問題は不可分であると思われる。現今の社会情勢を見ていても、現代は人のいのちが非常に軽んじられている時代だと言える。20 世紀は地球の汚染が進み環境が破壊された世紀であると同時に、人権がもっとも侵害された世紀でもあった。だからこそ私は、21世紀は人権文化が本当の意味で輝く世紀になってほしいと切に願う。

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