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情報誌CEL

松本 コウシ

2006年03月25日

連載「もうひとつの都市の中へ」vol.8 此岸と彼岸の狭間から

作成年月日

執筆者名

研究領域

カテゴリー

媒体(Vol.)

備考

2006年03月25日

松本 コウシ

都市・コミュニティ

地域活性化

情報誌CEL (Vol.76)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
全文をご覧いただくにはPDFをダウンロードしてください。

此岸と彼岸の狭間から

十数年前、この街は都市開発によって大きく変貌した。庶民的な匂いのする街並みは重機によって瓦礫と化し、やがて一帯には金網が張り巡らされ、何もない空っぽの街がしばらくの間存在していた。遊郭が隣接するこの街を上町台地断層崖に沿ってしばらく歩いていくと広大なお墓が唐突に現れる。お墓の入り口付近には、角張った道具入れのようにも見える路上生活者の住処が、神聖なる場所の美観を損なうことなく、まるで彼等が管理人であるかのように整然と軒を連ねていた。カメラを担いだ人間の突然の訪問に、管理人達は少し戸惑いながらも、やがて見て見ぬふりをしてくれています。お墓に入る。

独特の空気感が一瞬にしてまわりに漂い、それまでの喧騒が幻覚だったかのように静けさが身体を包む。この空気感に慣れないうちは、自分の中で「怖い」という感情が生まれてしまうのだろうか。でもしばらくすると、この非日常的環境がとても心地よく感じ始めてくるのです。人は死ぬと六つの世界(地獄・餓鬼・畜生 ・修羅・人道・天道)の何れかに行くと言われています。その為か、お墓にはたいてい六体のお地蔵様がおかれていて、死後何処の世界に辿り着いても、六体あるお地蔵様が必ず救いを導いてくださるという。そんな情にあやかりたい人たちが、安堵を求めてお墓に集まって来ているのだろうか。

 

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