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2017年03月16日 by 池永 寛明

【耕育篇】 大阪長屋物語3「10年でまちは変わりうる・中崎町」

     

 

混じり合うという言葉が浮かんだ。豊崎長屋から中崎町界隈を歩く。凄いことがおこっていた。町の色々なところでカメラ女子が街を写している。アーティストがベンチに座っている。お洒落な帽子をかぶった初老の男女が歩いている。幼ない子どもを連れた若いお母さんたちが井戸端会議をしている。

 

メイン道路から入った狭い路地に、じゃれた雑貨屋さんやギャラリー、個性的なレストランやカフェが路地、長屋のなかに現れる。住み家とお店が混じりあっている。お年寄りと若い人とが混じりあっている。新と旧とが絶妙な形で混じりあっている。同行してくれた弘本研究員は「久しぶりに来たが、いつ来ても変化し続けている。何かがおこりつづけている町」と。

 

 「中崎町は決してブームじゃない。すでにひとつの個性を持ったまちとして定着している」と語ったのは、「住み開きー家からはじめるコミュニテイ」で有名な日常編集家の「アサダワタル」さん。空き家、空き地、シャッター商店街など、大きく街の風景が変わる場が増えている。大阪でもそういう空き家空き地が目立つ下町を見かけることが多い。しかしこの町は大阪市民の私の持つ下町のイメージとは違う。中崎町は日本各地で進んでいる、そのトレンドとは違っている。梅田から徒歩15分圏内であるという要素もあるだろうが、それだけではない。なにが違うのだろうか?

 

2001年に1人のアーティストが築130年の長屋を改修してカフェ「SalondeAManTO天人」を開店。JUNさんが地域のイベントに積極的に参加し、地域の人々に溶け込み、地域の人々を巻き込みだしたころから昭和の長屋通りと路地が変わりだし、テレビや雑誌でも何度も取りあげられる話題の町となっていった。

 

この再生まちづくり物語の成功要因を都市計画的な方程式で読み解くことができたとしても、その方程式はどこのまちにでも通用するものではないような気がする。むしろその町にその町なりの意味を見出し、シビックプライドを抱いたひとりの活動が磁石のように広がり、その活動に共感した無数の若者たちが自然発生的に「おもしろい」と感じ、それぞれのデザイン力にて参画していくプロセスそのものが、町に活力を与え、エンジンを再起動させ、町に新たな価値を創造していくのではないだろうかと、「混じりあう」中崎町を歩きながら希望の可能性を感じた。

 

「10年で街が変わりうる」先日、深夜まで議論したときの大阪市立大学大学院の倉方俊輔先生の言葉を実感した。

 

(エネルギー・文化研究所所長 池永寛明

 

〔CELフェイスブック 629掲載分

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