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情報誌CEL

宗宮 功

2004年12月25日

水辺からの都市環境再生へ

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2004年12月25日

宗宮 功

都市・コミュニティ

まちづくり

情報誌CEL (Vol.71)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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身近な水辺を取り戻す 活動の活発化

 都市環境としての水辺の価値観を再考する時が来ているようである。都市内に水辺を取り戻し、水生動植物を増やし、癒しの場とすることを目指すとともに、都市内の局所気象の改善にも貢献させようとするものである。特に本(二〇〇四)年は「真夏日」が、大阪で九〇余日、東京でも九〇日に迫る勢いで新記録となったが、温暖化が原因であるのか、二一〇〇年には一二〇日に及ぶと予測されている。人の自然へのかかわり方が少しずつ顕在化してきている。今年は大阪御堂筋で、大阪府の音頭とりもあって数千人が街路の水撒きに参加し、街路の気温が二度低下したとも伝えられる。また東京のあちこちで下水の高度処理水を道路に散水する実験的イベントが繰り広げられた。総括的な効果の評価が待たれるが、イベント的であれ、人が何か都市環境の改善を自身で始めねばならないと意識する時期がきていることは事実であろう。

 単純に都市河川の整備といえば、平成一六年六月に施行された「特定都市河川浸水被害対策法」に基づく浸水対策が中心と捉えられ、人命・財産保全のための事業であれば非を唱えるのが難しい。だが、これら量管理の発想だけでは、人は物理的障壁による安心を得ることができても、豊かさや快適さを感じるまでには至らない。もっと、毎日毎日、水の色や草花を目にし、水音や虫の音を聞ける身近な水辺の形成が渇望され、決して三面張りで、疎通能力のある都市河川の造成だけで十分と意識しているものではない。結局、両者の立場で、創造しようとする都市河川の意味が異なることに気付く。通常の雨水あるいは緊急的な豪雨をすばやく流出できるが、晴天時は涸れて水がなくなるような河川ではなく、日々豊かに自然を育む流れを楽しめるような都市内河川の再生が希求されるのであろう。そこに、ゆっくりとした自然の流れを肌身で感じうる豊かさが形成されると考えられる。

 

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