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情報誌CEL

岡本 健

2019年11月01日

新たなコミュニティを創造する「聖地巡礼」の面白さ

作成年月日

執筆者名

研究領域

カテゴリー

媒体(Vol.)

備考

2019年11月01日

岡本 健

都市・コミュニティ
住まい・生活

コミュニティ・デザイン
地域活性化
ライフスタイル

情報誌CEL (Vol.123)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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インターネットとSNSの普及で、個人による情報発信があたりまえの時代が到来し、地域の観光資源は従来の絶景や神社仏閣、ハコモノとは限らなくなった。
1本のアニメ作品やゲーム、1冊の小説やマンガを契機に、日本のみならず世界の人々が、舞台となる"聖地"――多くは観光地ではない地域の、これまで注目されてこなかったスポットへと訪れている。
ポップカルチャーならではの強い磁力が引き寄せる「よそ者」の存在とは?
そこに生まれる地域との新たなつながりを、コンテンツツーリズムの視点から考える。


注目を集めるコンテンツ作品の「聖地巡礼」

2019年7月18日におきた京都アニメーション放火事件に関する報道において、たびたび「聖地巡礼」という言葉が登場した。ここでいう聖地巡礼は、原義である宗教上の聖地を巡るものではなく、ファンがアニメやマンガ、映画、ゲーム等のコンテンツ作品の舞台になった場所を訪れる行為を指している。
筆者は、この聖地巡礼について、この10年以上にわたって調査研究を続けてきたこともあり、事件後、京都アニメーションと聖地巡礼の関係性を中心に、数多くの取材依頼があった。これまで、『涼宮ハルヒの憂鬱』『らき☆すた』『けいおん!』『氷菓』『Free!』『響け!ユーフォニアム』などの京都アニメーション作品は、その舞台をファンが巡る聖地巡礼を数多く引き起こしてきている。筆者自身も博士論文や書籍の中で事例として、京アニ作品の聖地を分析してきた。
アニメファンにとっては、京都アニメーションと言えば、「京アニクオリティ」と呼ばれるほどの高い質のアニメを作る制作会社として有名だ。ただ、一般の人々には事件の報道で「京都アニメーション」と聞いただけでは、その価値の高さが理解しづらいと、新聞記者やテレビのディレクターは判断したのだろう。その時、より一般の人々にも伝わりやすいと考えられたのが、「聖地巡礼」だったというわけである。
コンテンツの聖地巡礼が一般の人々に広く認知されたのは、2016年に公開された『君の名は。』(新海誠監督)によるところが大きいと思われる。