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2017年03月18日 by 池永 寛明

【場会篇】 玉造黒門越瓜物語4「玉造黒門越瓜でつなぐまち」

 

     

 

玉造稲荷神社の鈴木伸廣禰宜が江戸時代の玉造の歴史を調べるなか、玉造黒門越瓜の存在を見つけたのが16年前。鈴木さんは今まで見たこともないシロウリを玉造で復活させたいと、なにわ伝統野菜応援団員の森下先生に相談し種の入手・栽培方法を学び、玉造稲荷神社内で栽培を始めた。

 

農業の本職でもない神社の禰宜さんが取り組むのだから苦戦苦悶。その姿を見て、地域の人たちが一人二人と禰宜さんの畑仕事を応援しはじめ、玉造黒門越瓜が少しずつ地域で話題になり、種を播く玉造のご家庭が増えた。とりわけ玉造黒門越瓜の種が別の種と交じり合わないよう、慎重に人と人とがつながり種の受け渡しがされて、大事に育てはじめられた。

 

その動きが上本町でまちづくり活動をすすめる「U-CoRoプロジェクト」へとつながり、玉造黒門越瓜の種が上町台地全体に広がり、NEXT21の屋上、長屋の中庭、マンション、幼稚園、小学校へと上町台地のみならず、さらに天王寺へと、いろいろなところで育てられた。上手に育てる方もうまくいかなかった方も含めて、夏の収穫祭で玉造黒門越瓜の料理を作って持ち寄り、みんなで食べながら語り合える場が生まれた。16年前に玉造稲荷神社の畑から始まった「玉造黒門越瓜復活物語」が「越瓜をつなぐ、越瓜がつなぐ上町台地」として広がった。

 

フォーラムでは大阪歴史博物館の八木滋学芸員から、都市大坂の建設史のなかでの玉造の位置づけ、江戸時代の青物生産と流通システムのなかでの玉造黒門越瓜の関係を説明いただいたあと、特別にお越しいただいいた大阪市立大学大学院生活科学研究所の小島明子先生より、「玉造黒門越瓜の抽出物がアルコール性肝疾患の予防に対して効果がある」との研究発表をしていただいた。

フォーラム参加者は自分たちが発掘して育て広げようとしている玉造黒門越瓜が「体に良い」ことを知るとともに、地元の住民でもある大学の先生に研究していただいていることに二重の感動を覚えた。

 

玉造稲荷神社、農学博士、大学の先生、近畿農政局、地元自治体、近鉄百貨店、地元の人たち、他の地域の方々など様々な分野の方々に参加いただき、ひとつのチームになり、地域の歴史を学び、かつて地域に存在していた本質・強み・特性を掘りおこし、玉造にかつてあったモノ、コトを再起動させていく活動につながった。

 

「これまで100年間廃れていた玉造黒門越瓜が100年後もこのまちにあるようにしていきたい。そのためにも継続が一番大事です」との鈴木禰宜の言葉が、真の地産地消、都市型の地域創生、新たなコミュニティデザインのあり方、まちづくり本来姿ではないかと、フォーラム終了後の収穫祭に並べられた地域の皆様の手作りの玉造黒門越瓜の料理をフォーラム参加者が食べながら語らう姿を見て強く感じた。

 

(エネルギー・文化研究所 所長 池永寛明、特任研究員 弘本由香里)

 

〔CELフェイスブック 92掲載分

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