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2013年01月29日 by 濱 惠介

【冬を乗り切る】薪ストーブで冬を楽しむ

寒く暗い冬だからこそ得られる楽しみがあります。それは薪ストーブで火を燃やすこと。おしゃれな形の薪ストーブはインテリアとしても存在感があり、透明ガラスの扉の向こうに薪の燃える様子がきれいに見えます。心地よく暖を採りつつ変幻自在の炎を見ながら軽く一杯、などと冬の暮らしが楽しくなること請け合いです。

 

現代の家庭用エネルギーは電気・ガス・灯油が殆どで、焚き木は過去のものと見られがちです。しかし、風呂沸かしやご飯炊きに焚き木を使った記憶は、なお多くの人に残っています。長い人類の歴史の中で、焚き木こそ人間の命や暮らしを支え続けたエネルギー源と言えます。

 

人類は火を使うことで他の動物と最も明瞭に区別されます。火は、恐ろしい闇夜や野獣の攻撃、凍えそうな寒さなどから人類を解放してくれました。調理された食事は、生存率を高め食べる喜びをもたらしました。薪ストーブの火を見つめていると、このような遠い祖先が抱いたと思われる感覚を共有している気分になるのです。焚き木が燃える火の魅力は、こんなところにあるのかも知れません。

 

薪ストーブを使うには多くの手間を要します。焚き木にする素材の入手、切断、乾燥、薪割りなどの準備が必要です。一口に焚き木と言っても内訳は様々で、燃え方は一定でなく、上手に燃やし続けるには技術が要ります。定期的な煙突掃除や灰の処分もあります。しかし、このような手間をかけたご褒美として至福の時が得られるのです。誰かが作業を全部やってくれて自分は火に当たるだけだとしたら、喜びは半減するでしょう。

 

暮らしの満足度についても同じではないでしょうか。電化・機械化によって家事は確かに楽になりました。その結果、資源とエネルギーの大量消費によって深刻な環境問題が起きました。同時に行き過ぎた自動化によって本来やるべきことがなくなり、考える力や生きる喜びを自ら削ってしまったとさえ思えます。

 

これらの反省に立てば、もう少し手間をかける暮らし方を取り戻すことが、本当の豊かさを感じる鍵になりそうです。スイッチ一つで用が足りるのではなく、考えをめぐらせ体を動かし、実際うまく行くかどうかは技量次第、という形です。その典型例が薪ストーブで、加えて再生可能エネルギーの利用は、「地球温暖化に加担しない」という満足感を与えてくれます。

 

冬を耐えて乗り切るのは立派ですが、寒さを楽しみに変えて過ごすのはもっと素敵ではないですか。それにしても、手間をかけるという贅沢には自由時間が必要です。働き過ぎを見直し、家庭で過ごすゆとりの時間を確保することが先決かもしれませんね。

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