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2013年01月10日 by 濱 惠介

【冬を乗り切る】太陽熱を住まいに取り込む

冬は夏よりも日差しが弱いと思われがちですが、気温が低いためそう感じるに過ぎません。実際のところ受熱面に直角に当たる太陽エネルギーは、気温に関わりなく約1kW/m2です。これを有効に取り込むことができれば、室内を暖かくすることができます。

日本の家屋は一般的に南側に主な窓と庇を設けます。夏は庇が日差しを遮り、冬は低い角度からの日差しを入れるのに好都合です。これを基本により多くの熱を獲得する方法を紹介します。

1)障子の取り外し
 
引き違いの紙障子が備わった和室では、晴れていても半分しか直射日光を入れることができません。日当たりが良い時間帯だけ障子を外してしまえば、より多くの熱を獲得できます。黒っぽい敷物を広げればより効果的で、畳が焼けるのを減らせます。網戸も僅かながら日射を遮るので、冬期は外してしまうことをお勧めします。外の景色がきれいに見えます。

2)ソーラー集熱壁
 
窓以外からも太陽熱が得られます。日当たりの良い壁に図のような装置を設けると、「ソーラー集熱壁」ができます。壁の外側に断熱ボードを配置し、34cmの空隙が残る枠を作って板ガラスで覆います。壁の上下に直径10cmほどの穴を開け、上部には換気用のファンを取り付けます。ファンを回して室内の低温部分から空気を取り込み、太陽熱で暖めて室内に戻すのです。装置の内部に熱の吸収・放出が良い金属板を並べ、全体を黒く塗ると効率が上がります。自宅に設けた2?の装置では、12月の快晴時に吹き出し温度が33℃まで上がりました。夜間の熱ロスを防ぐため、下の穴に設けたダンパー(蓋)を閉めます。

3)コンサーバトリー

本格的な太陽熱獲得装置はコンサーバトリー(建物に付設した温室)です。Conservatoryとは植物が寒さで傷まないよう保存(conserve)する場所から温室を意味するようになりました。晴れた日中は非常に暖かくなるので、室内との一体化または換気扇で内部へ熱を取り込みます。それ以外の時間帯は建具で区切り(換気扇を止め)、コンサーバトリーが外部との緩衝空間となって、熱のロスを減らします。温室を作らなくても、ガラス戸(窓)を二重化し日当たりの良い時だけ内側の戸を開くことでも、これと似た効果が得られます。

4)植木の剪定
 
エコ住宅の図解に、落葉樹が夏は日差しを遮り冬は日照が得られる、という説明があります。ところが完全に葉が落ちるのは期待より遅く、必ずしもその通りには行きません。日照を邪魔している箇所を剪定すれば、たとえ常緑樹でも確実に太陽熱を獲得できます。冬を迎える時期に、太陽の動きを観察しながら枝葉を取り除いてはいかがでしょうか。

 

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