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季刊誌CEL

鈴鹿 可奈子
小西池 透

2016年03月01日

【対談】時代を超えて、未来を拓く

作成年月日

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研究領域

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媒体(Vol.)

備考

2016年03月01日

鈴鹿 可奈子
小西池 透

住まい・生活
都市・コミュニティ

ライフスタイル
コミュニティ・デザイン
その他

情報誌CEL (Vol.112)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
全文をご覧いただくにはPDFをダウンロードしてください。

【対談】時代を超えて、未来を拓く

今日、企業を取り巻く状況は変化し、多くの企業が対応に苦慮している。そのようななか、いくつもの時代を超えて、事業を継承し続けている企業がある。それが「老舗」企業だ。老舗企業は、100年200年と事業を継続し、今日も独自の価値をお客様に提供し続けている。
長く続く企業はどのように時代を拓いてきたのか。京都の老舗企業にその「秘訣」を尋ねた。


味は伝統


小西池:御社は元禄2年(1689年)に創業し、327年の歴史をお持ちです。現在、後継者として経営に携わっておられますが、まず、御社の沿革や事業内容からお話しいただけますでしょうか。


鈴鹿:当社は、元禄2年に、聖護院の地、現在の本店の場所にて、スタートしました。八橋検校さんというお箏の名手が葬られたお墓が黒谷の金戒光明寺 にあり、そのお墓を訪れる人たちに、何か検校さんにちなんだ特別なものを出せないか、ということで生まれたのが、琴の形に似せた焼菓子である「八ッ橋」です。以来、八ッ橋の製造と販売ひとすじに携わってまいりました。


小西池:続けるというのは難しいことだと思います。これまでお店の経営を続けるにあたって、大切にしてこられたことは何でしょうか?


鈴鹿:「おいしい」に対するこだわりでしょうか。お客様がおいしいと思うお菓子を提供し続けることが大事だと考えています。当社の経営理念は「味は伝統」ですが、その根幹は、どんな時代においても、一番おいしい八ッ橋を作り続けるということ。元禄時代に創業した老舗のお菓子というと「当時と同じ味?」と思われる方もおられるかもしれませんが、おそらくそうではないでしょう。江戸時代と今では人の味覚が変わるので、当時おいしいものが今もおいしいとは限りません。こうした緩やかな嗜好の変化のなか、お客様の「おいしい」と思われる気持ちが変わらないよう常に切磋琢磨するという気持ちが、「味は伝統」には込められているのです。


小西池:緩やかな変化というのは捕まえるのが難しいですね。常日頃からの意識が重要だと思いますが、どのような点に留意しておられますか?


鈴鹿:たとえば、新商品開発の際、社長は必ず「この商品は最低100年は続きますか」と問いかけます。お菓子なのでおいしいものをつくるのは当たり前ですが、流行を追ったり焦ったりすると、どうしても妥協をしてしまうことがある。