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季刊誌CEL

三浦 俊幸、川口 澄子

2013年11月01日

コラム「季の恵み」冬から春へ

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備考

2013年11月01日

三浦 俊幸、川口 澄子

住まい・生活

食生活
消費生活
その他

情報誌CEL (Vol.105)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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寒さから体を守り、来る春に備える


寒さも本番を迎える頃、さまざまな根菜が市場には豊富に出回ります。これらはみな、日本各地の食卓でおなじみのものばかり。そして、体をあたためる効能を持つものも多いのだとか。


大根
『日本野菜大全』(農文協)によると、日本には66種の大根があるらしい。品種が淘汰されてこの数。現在は、流通を重んじてF1(一代雑種)化された品種が市場を占めており、単純化された青首系の品種でもってほとんどの料理が賄われている。おでんには聖護院、雑煮には大阪四十日と、料理屋なら選んで使い分けもするが、家庭の台所は、そういうわけにも行かぬ。大根好きの医者いらず、という諺通り、さまざまな効能がある。ここは品種にとらわれることなく、料理する者の「心」で加減して頂きたい。


蓮根
蓮は、根茎、葉、果実、花弁、雄蕊(ゆうずい)、花托、幼芽、すべてを食し、薬効を得る。主に代謝に関わる。ところで、人の体は、食べものによって保たれている。食生活が原因で健康を損なうこともある昨今。このことをどう考えるべきだろうか。万遍なく健康に留意することは大事なこと。それ以上に、体の声を聴き、必要を感じて手を伸ばすことをして欲しい。蓮の花は、泥水の中でこそ大きな花が咲く。泥沼のような現代にあっても、体の代謝に心を掛け、常に感じられる体でありたい。


柚子
桃栗三年柿八年、とくれば、終いに来るのは概ね柚子。実がなるまでに相当な時間がかかるということ。カラタチの樹に接ぎ木することで、半分以下の数年で果実を得ることができる。しかしそれらは実生(種から育てること)に比べて風味に乏しく、見た目にも、どこかバランスを欠いているように感じる。冬至に柚子を頂くのは、柚子の色と姿を太陽に見立て、その力を体内に取り入れて活力とするため。身の回りにある食べものをよく見て頂きたい。そこに命となる力はあるのだろうか。



日本ほど葱を消費する国はない。生産量において世界の上位であって、輸入もしている。品種と地方性、料理への使われ方。葱は、日本の食文化に欠かせない食材であるといえるだろう。味のみではない。葱の成分は、気管支を広げることで知られている。秋冬に、大陸から吹き寄せる乾いた風は、皮膚呼吸の不全を起こして肺に負担をかける。これを和らげるのが、葱の働き。葉ネギ、根深ネギで好みは分かれそうだが、どちらにも体に必要な要素が含まれる。分け隔てなく頂きたいものである。