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情報誌CEL

長浜曳山文化協会

2012年03月26日

祭礼を通じた生涯教育の 仕組みを受け継ぐ

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2012年03月26日

長浜曳山文化協会

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情報誌CEL (Vol.100)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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-少子高齢化や過疎化が進むなかまつりを支える人の裾野を広げる-

 湖国が桜爛漫となる4月、滋賀県の長浜八幡宮で行われる「長浜曳山まつり」は、秀吉が長浜城主の頃から400年余り続く伝統の祭りだ。見所は「動く美術館」と呼ばれる曳山の巡行と、その舞台で華やかな衣装の男児たちが演じる「子ども歌舞伎」である。
 「長浜を発展させてきた町衆の経済力と、それによって培われた美意識や芸能文化が背景にあります」と話すのは長浜市曳山博物館副館長の中島誠一さんだ。
 曳山を出す町の組織は「山組」と呼ばれる。子ども役者は山組から5〜12歳の男子が選ばれ、春休みを迎える3月後半から約2週間、本番に向けた稽古に入る。
 「初めは女形を恥ずかしがる子どももいますが、朝から晩まで稽古を続けるうち徐々に役に入り込んでいきます。大人よりも柔軟性が高く覚えも早い」と説明するのは、長浜曳山文化協会の小池充さん。子どもたちの世話やまつりの実務的な運営を担うのが18歳から45歳までの「若衆」で、小池さん自身も山組の若衆相談役を務めている。その上の世代は「中老」と呼ばれ、まつり全体の予算管理や支援に携わる。こうして各世代が役割を担って交流し、支え合うことで地域社会への参加意識や連帯感、生まれ育った町への感謝の気持ちが醸成されてきた。
 「よく長浜の子は礼儀正しいと言われます。小さい頃から大人と活発に交流をしていますから社会的なルールも自ずと身につくんですね」と小池さん。大人になってからもまつりを通じて学ぶことは多く、生涯教育の役割も担っているという。
 少子高齢化や曳山を持つ中心市街地の過疎化で、まつりの保存・伝承とそのための後継者育成が、以前にまして課題となっている。子ども歌舞伎に不可欠な振付・太夫・三味線の三役や囃子方は、これまで周辺地域や遠方から担い手を招き入れていたが高齢化で人材不足に。そこで「囃子保存会」で地域の子どもたちを中心に後継者育成を進めているほか、山組以外の市民に対象を広げて「三役」を育成する「三役修業塾」を通じて、まつりを支える人々の裾野を広げる取り組みを続けている。その一環として長浜曳山文化協会では、地域の中学校と連携して、曳山まつりだけでなく、そこから派生した芸能文化についての体験学習などを通じて、より多くの子どもたちに曳山まつりの魅力を伝えている。

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