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季刊誌CEL

嘉名 光市、栗本 智代

2012年03月26日

【対談】"まつり"から始まる、地域でつながる仕組みづくり

作成年月日

執筆者名

研究領域

カテゴリー

媒体(Vol.)

備考

2012年03月26日

嘉名 光市、栗本 智代

都市・コミュニティ

地域活性化
まちづくり
コミュニティ・デザイン

情報誌CEL (Vol.100)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
全文をご覧いただくにはPDFをダウンロードしてください。

 大阪市立大学の嘉名光市氏は、まつりやイベントを通じた都市の再生や地域コミュニティづくりなどに、大阪を主なフィールドとして、実践的に取り組んでいる研究者。地域の歴史的資源の再生・活用のみならず、人々の間につながりを生み出し、新しい活力を地域にもたらす、まつりの意味と可能性について、具体的な事例をもとにお話をうかがいました。

-まつりは地域を形づくる大きな背骨-

栗本
 今日は新しいまつりについてのお話を中心に、伝統的なものの潜在的な力や意味合いが、今のまつりにどう生かされているのかなどについてもうかがいたいと思います。

嘉名
 まつりというものには、それが行われる日だけでなく、その準備を通じたさまざまな人々の諸活動も含まれますよね。天神祭のように毎年やるものもあれば、諏訪大社の御柱祭は7年に1回、伊勢神宮の式年遷宮は20年に1回とか、サイクルもいろいろ。まつりには、地域の文化を支える役割もありますし、そのプロセスすべてが都市やまちの大きな風物詩やブランド力にもつながっていきます。

栗本
 都心の大きなまつりの場合、地元の関係者はそれに深く関与し、大勢のスタッフが参加しますが、それ以外の大多数の人たちは観客側になりがちです。もちろん、まつりの規模や形態によってかなりニュアンスが異なってくるのでしょうが、地域の人それぞれがまつりにどう関わるのかは大切なポイントですね。

嘉名
 私たちが関係している大阪の船場のまつりでもそうですね。私の専門は都市計画ですが、都市のクオリティや活力をいかにして高めていくのかを考えていくときには、エリアマネジメントの概念が重要になってきます。地域で何かをしようとする場合、提供側と受益側の区別が明確ではない関係性のもとで、さまざまな人が相互に自分のノウハウや力を提供しあって、ひとつのものがつくり上げられていくことになるわけです。地域のまつりは、まさにその実例として、とても大切な意味合いを持ってくると思います。

栗本
 まずは相互的な関係を生み出すことが必要。地域のコミュニティをつくっていく手段としては、まつりは現代でも非常に有効なものだということですね。

嘉名
 ええ。エリアマネジメントだとか、地域において互恵的、つまり相互に役割を担いながらやっていくということは何なのかをずっと考えていくと、実は近世の町衆のあり方に行き着くんです。彼らは自分たちで町を経営していたし、自分たちのお金でまつりも運営していた。その意味では、われわれは新しいことをやろうとしていても、結局は伝統的なものに学ぶところが多いと最近よく感じます。