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情報誌CEL

世良 耕一

2012年01月05日

コーズ・リレーテッド・マーケティング受容のために求められる俯瞰

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2012年01月05日

世良 耕一

住まい・生活

消費生活
ライフスタイル
その他

情報誌CEL (Vol.98)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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 企業が社会貢献を行う場合、それをマーケティングと位置づけて、自社の利益も考えているとするよりも、自社のためではなく社会のためだけに行っているとした方が、倫理的であるように思えるであろう。それでは、社会貢献をマーケティングと位置づけるコーズ・リレーテッド・マーケティング(Cause-Related Marketing : CRM、以下CRMと表記)が、倫理的消費者に受け入れられることは難しいのであろうか。この疑問に答えるためには、「企業と社会の関係」を俯瞰で捉える必要がある。本稿では、CRMとは何かを明らかにしたうえで、「企業と社会の関係」を税金も含めたマクロの視点で捉えれば、倫理的消費者にもCRMは受け入れられることを述べていく。

-コーズ・リレーテッド・マーケティングとは-

 CRMと似た概念にフィランソロピーがある。両者の関係を図示すると図1のようになる。企業の社会貢献のうち、マーケティングと重なる部分がCRMであり、重ならない部分がフィランソロピーである。そのため、フィランソロピーでは、社会貢献から直接的に利益を得ることが認められず、啓発された自己利益(Enlightened Self-interest)という言葉を用いて巡り巡って回ってくる間接的な利益のみを認めている。一方、CRMでは、社会貢献をブランド構築、販売促進、製品差別化等のマーケティングに直接的に活用することができることになる。しかし、CRMを間違って捉えているケースを多く見かける。CRMに関する誤解は2点ある。1つは「コーズ=大義」という誤解であり、もう1つは、「寄付付き商品=CRM」という誤解である。これらの誤解を解きながら、CRMとは何かについてみていく。

-コーズ=大義という誤解-

 まず、「コーズ=大義」というCRMにおける誤解についてみてみよう。causeの訳として英和辞典から「大義」という訳を持ってきている場合を多く見かける。しかし、CRMにおけるコーズの意味は「大義」といった概念的な意味でも、仰々しい意味でもない。英和辞典でcauseと引くと「大義」や「信条」といった仰々しく、概念的な訳のみが登場するため、これらの訳の中から無理に、CRMのcauseの訳を探した結果の誤りである。CRMの論文を読むと、すぐにわかることであるが、CRMのコーズはそのような概念的なものではなく、組織や活動といった実態のあるものであり、また大義といった仰々しいものではない。

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