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情報誌CEL

京 雅也

2011年03月25日

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2011年03月25日

京 雅也

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情報誌CEL (Vol.96)

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 最近の本誌では、特集テーマとして「生物多様性」や「家族」などを取り上げ、さらに「つながり」という観点から、様々な問題について考えてきた。今回の特集は「持続可能な未来につなぐCSR」である。このCSR(企業の社会的責任)こそ、社会や地域のつながりの中で捉えなければいけないものだろう。
 企業は「社会的責任」を持っている。法律を破ってはいけないし、人権を侵害したり、環境を破壊したりしてはいけない。これはむしろ当然のこと。それに留まらず、「社会的責任」の本来の目的は、「持続可能な発展のために貢献する」ということである。すべての組織は、社会や地域のつながりの中で、その一員として重要な責任と役割を持っている。
 地域・社会とともにある企業を考える時に、個人的にどうしても思い出されるのが、16年前の阪神・淡路大震災の際の光景である。多くのボランティアが立ち働く姿が今も目に焼き付いている。各地からたくさんの救援物資が届けられ、企業からも大勢の人が被災地におもむいた。ライフラインの復旧のみならず、地域の商店や各事業者が迅速な営業再開に努めたことなども、被災地の人々には大きな助けとなったことだろう。
 これは非常時の例だが、社会が持続可能でなければ、ビジネス自体も成り立たない。だからこそ、環境の保全や地域の安心・安全、あるいはワークライフバランスなどの様々な社会的課題に対しても、その解決に向けて、共に取り組むことが不可欠となる。企業も行政もNPOも、あるいは個人を含めた多様な主体が、こうした社会的問題を自分のこととして捉え、考え、行動することが求められている。そのためには、多様な関係者たちが対等な立場で語り合う場や協働の仕組みづくりも必要となってくるだろう。
 日々経済活動に勤しむ企業にとって、こうしたことは多少理想論に聞こえそうだが、現状はすでに大きく変わってきている。実際、近年の経済不況にもかかわらず、CSR担当部署を置く企業は増えているし、中小企業でもこれに積極的に取り組むところが多くなっているという。昨年11月には組織の社会的責任に関する国際規格ISO26000も発行された。中国をはじめ多くの途上国も、同規格の積極的な活用を目指していると聞く。つい数年前とは、世界の情勢も大きく転換してきていることを感じる。