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情報誌CEL

山下 満智子

2011年03月25日

火育による次世代育成

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2011年03月25日

山下 満智子

住まい・生活

食生活
ライフスタイル
その他

情報誌CEL (Vol.96)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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-はじめに-

 

 火の利用について、「言語を除いて、恐らく人類が生み出した最大の発明」と評したチャールズ・ダーウィン。人類は火を獲得して以来、大きな恩恵を受けてきました。そして現代生活も、さまざまな火の働き抜きには語ることはできません。しかしその一方、現代生活では、生の火を見たり、扱ったりする機会は、極端に減っています。火は扱い方次第で、非常に危険なものです。しかしだからこそ、火の正しい使い方と火の重要性や火の生活文化について子どもたちに伝えることが次世代教育の重要なテーマといえます。
 オランダの社会学者ヨハン・ハウツブロムは、著書『火と文明化』の中で、「どの世代も火をいかに対処するか新たに学ばなければならない。前の世代と同じ技術を習得する必要はないが、火をもつ集団の中で暮らす一般的な能力を獲得しなければならない」と述べています。火を獲得したことが人類に大きな進化をもたらしました。そして火の慣用化は、人間の生活をより快適にそして複雑にしてきました。社会環境の変化の中で火を意識する機会も減っています。しかし現代においても、私たち個々人は、火そのものの基本的な知識をいくらか獲得しなければならないのです。火から遠ざけるのではなく、子どもたちが火に親しみ火を学ぶことを私たち大阪ガスは「火育」と呼び、火育研究をスタートしました。

 

-大阪ガスの食育活動の原点-

 

 食関連企業だけでなく企業の社会的責任として食育に取り組む企業が増えています。大阪ガスでも現在さまざまな食育活動に取り組んでいます。その原点は、1924(大正13)年から始めた料理講習室運営にあると考えられ、第二次世界大戦による中断を経てその歴史は、80年以上になります。創設時の資料を紐解くと、当時の社会背景を反映して「近代都市生活に欠かせないガス文化の普及」という強い思いが感じられます。明治の創業当時、まず照明用として利用が始まったガスは、まだまだ台所の「新燃料」でした。「形の見えないガス」で、従来の燃料である薪や炭と同じように料理ができるということをお伝えするのは、なかなか大変なことだったようです。そのため、ガスが「近代都市生活に欠かせない台所の新燃料であること」とお伝えするのが、料理講習室の大きな役割でした。
 それ以来、おばあ様からお母様、お母様からお嬢さん坊ちゃんへと二代、三代と料理講習室をご利用いただくお客さまもおられ、80年以上にわたり関西の食文化を伝えるお手伝いを続けてこられたことは、大阪ガスの誇りでもあります。そして時代に応じてお客さまや社会が求める形を模索しながら、現在のクッキングスクール運営や食育活動、Webでのレシピ提供などへと広がってきました。まだCSRという言葉がなかった時代に大阪ガスの社会貢献活動の芽は、お客さまと直接接する料理講習室運営を通じて育まれてきたのではないかと考えられます。

 

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