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情報誌CEL

松原 惇子

2010年07月01日

「ひとりの社会」における新しい家族のかたち

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2010年07月01日

松原 惇子

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情報誌CEL (Vol.93)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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-誰もが「ひとりの老後」を迎える-
 今から12年前、「SSS(スリーエス)ネットワーク」という会を作った。「シングル」「スマイル」「シニアライフ」で3S。女性?ひとりの老後“を応援する目的で結成した団体だ。
 当時、私は50代を迎えていた。それまでは自分自身、離婚を経験して、ずっと仕事を続けてきて「ひとり」も悪くない、むしろお金と健康があれば、結婚していない方が、気が楽でいい、ぐらいに思っていた。それが50代を目前に変わった。これまで気楽でいられたのは親のお陰。自立しているつもりでも、どこかで精神的に支えられてきた。その親も高齢でまもなくこの世からいなくなり、自分は本当にひとりになる。この先、生きていくためには、家族に代わるつながりが必要だ、と考え始めたのだ。周囲を見渡すと、同じような境遇のシングル女性たちが結構いた。ならば、そんな者同士が集まって「緩やかな家族」のようなつながりを作ればいいじゃないか、と立ち上げたのがこの会だった。
 このとき、気づいたことがもう1つある。「家族」には「家庭内福祉」という重要な役割があるということだ。つまり、困ったときにお互い助け合うシステムとして機能するのが「家族」であり、当然ながらシングル女性たちは老後、その恩恵を受けられない。さらに言えば、昨今の状況から国の社会福祉政策もあてにはならない。ならば、家族のいない者同士が助け合うシステムを自分たちで作るしかない、と考えたのだ。
 発足当初は、20人程度で始めた。その後、徐々に会員も増え、2001年にはNPO法人にした。3年前に自著『「ひとりの老後」はこわくない』(海竜社刊)を出版した反響もあり、ここ数年で倍近くに増え、今では首都圏を中心に約1,000人程の規模となった。
 しかし、当初はなかなか理解を得られなかった。独身女性を対象にした「特殊な会」と見なされたし、既婚者からは「独身は大変ね」とも言われた。確かに以前は独身女性が多かったが、現在は会員の半数が既婚者や離婚した人、未亡人だ。未婚、既婚を問わず、女性の誰もが「ひとりの老後」を迎える可能性があることに、多くの人たちがやっと気づき始めた。

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