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情報誌CEL

弘本 由香里

2010年03月26日

大阪・上町台地発 都心居住文化の創造へ(第18話) つながりの回路の原点、子どもとまち、子どもと大人の接点を豊かに

作成年月日

執筆者名

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媒体(Vol.)

備考

2010年03月26日

弘本 由香里

都市・コミュニティ

コミュニティ・デザイン
まちづくり
都市居住

情報誌CEL (Vol.92)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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 大阪府の北部から南部へ連なる上町断層帯。その中心部に、大阪都心部・上町台地界隈は位置している。この断層が動けば、大阪都市圏で国内最大級の被害が発生すると予測されている。そんな断層をすぐそばに抱えているものの、上町台地界隈ではこの数十年間というもの大きな災害を直接経験していない。歴史・文化の集積地として、都心にありながら公園・緑地に恵まれ、学校や病院も数多く、常日ごろ住みやすさが強調されている反面、災害リスクへの感度が高いとはいいにくい状況がある。
 地域コミュニティに目を向けてみると、少子・高齢化や世帯の小規模化、新たなマンション居住者の急増などを背景に、かつて地域が担ってきた安心・安全を支える力が及ばない対象や見守りの隙間が静かに増大しつつある。こうした現実をふまえ、筆者は、「U-CoRoプロジェクト」(※1)を介した小さな試みとして、地域に潜在する大きな課題のひとつ、災害リスクに向き合うため「減災」への意識と行動を誘発することを重要テーマと考えてきた。当連載第16話・17話では、それらのプログラム展開と、地域への波及状況を簡単に追ってきた
 そこから見えてきたのは、減災のための取り組みというものが、非日常の特別な営みというものではなく、むしろ地域での日常を大切に豊かに生きることそのものであること、暮らしのなかにある身近な存在に関心を寄せ、身近な資源を活かす営みを通して、人と人のつながりを再構築していくこと。最も大切なことは、生活文化としての減災文化を築くことではないかというヴィジョンである。 裏返して見れば、災害リスクへの想像力の乏しさは、災害に限らず、他者の存在や環境や暮らし全般への想像力の乏しさにつながるものだといえる。そのような状況にこそ、大きなリスクが宿っているといえ、上町台地界隈の特性を活かしながら想像力を引き出していく取り組みの必要性が立ち現われてくる。そこに、地域資源を活かしながら人々の交流を促し、新たなつながりを紡いでいく社会実験としてのU-CoRoプロジェクトの役割と、まちの暮らしを持続的に支えていくための、ソーシャル・キャピタルのありようを展望したい。

(※1)NEXT21第3フェーズ居住実験の一環としての地域コミュニケーションデザイン実験(U-CoRo プロジェクト)の概要等は、季刊誌CEL83号・84号・86号・88号・89号・91号「大阪・上町台地発 都心居住文化の創造へ」(第12話〜17話)及びU-CoRo ホームページで紹介している。http://www.osakagas.co.jp/company/efforts/cel/issue/cel/ウィンドウ・エキジビションや関連イベントは、U-CoRoプロジェクト・ワーキングが企画・運営している。2010年3月現在の同ワーキング・コアメンバーは、弘本由香里(大阪ガス(株)エネルギー・文化研究所/上町台地からまちを考える会)、橋本護(B-train)、早川厚志(まちづくり工房/からほり倶楽部/上町台地からまちを考える会)。

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