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情報誌CEL

金丸 弘美

2010年03月26日

家庭の食卓から考える生物多様性

作成年月日

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媒体(Vol.)

備考

2010年03月26日

金丸 弘美

住まい・生活
エネルギー・環境

食生活
ライフスタイル
地球環境

情報誌CEL (Vol.92)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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 2007年から大妻女子大学家政学部ライフデザイン学科で「食と社会」の授業を担当している。ライフデザイン学科は、女性が社会進出をしてから、さまざまな社会のシステムについても学ぶ必要があるということで設けられた学科だという。家政学部というと料理や裁縫というイメージがあったのだが、今は、社会への見識の視野を広げることになっていると知った。その講義のなかで始めたのが、もっとも身近な食を知る「お弁当の日」と、乳搾りから行う「牧場の料理会」である。
 なぜ、そんなことを始めたのかというと、食と社会構造とか農業のことを話しても真剣に聴いている学生が少ないとわかったからだ。
 実際、食と社会に関する、さまざまな事項を入れてのアンケートをとったら、食への関心でもっとも高いのは、「ダイエット」「美容」「肥満」といった、若い女性にとっては自分自身の体の関心事である。「WTO(世界貿易機関)」や「生物多様性」「食料自給率」といった項目を超えて上位に躍り出るのだ。
 食への関心と健康調査をしたら体調不良の学生があまりに多かった。便秘が3人に1人。疲れやすい学生が5割近くもいる。肌荒れも6割ある。朝起きられないというのは3割を超える。アトピーが1割弱。花粉症が2割弱。生理不順が2割ある。運動をしていないのは5割にのぼる。これでは集中して授業を聴いているほうが難しいと思ったほどだ。
 一方、太っていると思っている学生は7割もいる。ところが教壇から見渡す限り太っている学生はいない。体型はふつうか、どちらかというと細身が多い。ファッション雑誌のモデルをみて痩せることに熱心だからなのだろう。また多くの痩せるコマーシャリズムに影響を受けているのだろう。
 レポートを出してもらうと、極度のダイエットでリバウンドを起こしたり、便秘で薬に頼った結果、体調を崩したりといった、重度の体調不調を経験している学生がいることもわかった。
 大学生になってご飯を炊いたことがないのは2割近くある。味噌汁を作ったことがないのは4割以上。魚料理をしたことがないというのは6割近くになる。
 毎日、清涼飲料水を飲んでいるのは3割弱。週に数回飲むとを合わせると7割近くにのぼる。チョコレートやスナック菓子などお菓子を毎日食べる学生は3割近くある。週に数回食べるとを合わせると7割近くにもなる。
 ファストフードや外食も多い。ご飯に野菜、味噌汁、魚といったバランスのよい食生活をとっている学生は少ない。夜はアルバイトや夜更かしで遅くなり、しかも食べ物がインスタントやファストフード、コンビニとなってしまう。運動も不足していて食バランスと生活リズムを崩すと肌荒れや疲れに直結する。便秘が3割もあるのも食生活の偏りと運動不足からだ。

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