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2018年09月03日 by 池永 寛明

【起動篇】 今も昔も大阪は観光都市だった

清少納言の「枕草子」が中国の若い女性に人気。谷崎潤一郎の「陰影礼賛」が中国デザイナーの間で普及。大陸から入った文化をアレンジして高度に発展した「茶道、華道、書道」を日本で学ぶ中国人が増え、それが上方を訪れる中国人観光客の背景でもある


昨年2、外国の人に「上方でなにを体験したいのか」を訊いたところ、「①日本的な美を感じる歴史的なモノ・コト 世界最先端で高品質なモノ・コト ③茶道、華道や日本料理とおもてなし」が上位に挙げられた。爆買いBグルメとは違う、外国人が捉える上方風景が見える


江戸時代の大坂はそれ以上に人気の観光都市であった。お伊勢参りのあと、西国三十三所や京・大坂見学が流行した。高野山から堺に入って住吉大社を参拝したあと、大坂34する。案内人をつけて大坂を観光することもあった


人気は四天王寺や生国魂神社(生玉神社)、高津の社、南御堂に北御堂、大阪天満宮といった社寺の参拝と、当時最先端建築物だった大坂城の見学。京都・奈良とはちがう「天下の台所」としての活力に刺激を受ける


天満青物市場や雑喉場魚市場、北前船や菱垣廻船などが並ぶ木津川口、安治川口などの「水の都大坂」、岩城升屋や三井呉服店 、越後屋などの大店や鴻池本家などの「商大坂」を観光する。そして道頓堀やあみだ池での人形浄瑠璃や歌舞伎、大坂相撲などを楽しみ、風光明媚な景色を見ながら大坂料理を食べた。江戸時代の日本人にとっての観光都市・大坂も、オンリーワンの都市だったのである。


エネルギー・文化研究所 所長 池永寛明


産経新聞夕刊  423掲載分