CELは、大阪ガスグループが将来にわたり社会のお役に立つ存在であり続けることができるように研究を続けています。

エネルギー・文化研究

  • サイトマップ
  • お問い合わせ
  • 大阪ガス総合トップ
  • 大阪ガス

JP/EN

Home>コラム

コラム

コラム一覧へ

2017年04月13日 by 池永 寛明

【交流篇】 問題(トラブル)と課題(プロブレム)のちがい

  

 

頭が痛い。なんとかならないかということで、薬屋さんに行って、頭痛薬を買って飲む。時間が経ったら、また痛くなった。そこでまた頭痛薬を飲む。これを対症療法という。

 

問題が発生した。そのおこっている現象を解決しようとするが、表面的に解決するものの、すぐまた問題が発生する。会社のなかでもこのようなことがよくおこる。そもそも根本的に問題が解決していない。いわゆる都度対応や対症療法となってしまっている。たとえば、「職場の人がミスをよくする」という問題がおこって、「ミスをしないようにしようと注意する」とか、「よくミスをおこす人を教育する」というように裏返し的問題解決法をよく見受ける。

 

そもそも日本語では、「問題」と「課題」とがあまり区別なく使われているが、英語ではtroubleとproblemとに分かれる。図のように目に見えている現象=問題(trouble)と、目に見えていない原因=課題(problem)に分かれる。つまり、今、目に見えている現象・問題点(trouble)ではなく、発生している現象・問題点(trouble)をひきおこしている課題(problem)こそ解決しなければならないことである。解決すべきターゲットは課題(problem)なのだ。

 

このように目に見えている事象である「問題点(trouble)」と、目に見えていない潜在的な「課題(problem)」がある。今起こっている問題点を突きつめて、その問題点をひきおこしている原因、真の問題点である「課題(problem)」をさぐり、その課題(problem)を解決してこそ真の解決となる。これこそ「根治療法」であり、私たちが取り組むべき真の問題解決手段である。今しようとしているのがtrouble対応なのか、problem対応なのかを常に意識することが大切である。

 

今の世の中、表面的な対症療法が目につく。目に見えている現象面に目が向きすぎて、真の原因・課題を掘りおこしていない。さらにその原因・課題のなかでも最も重要な原因・課題がある。これを「ノック・アウト・ファクター」という。これを解決しないと真の課題解決とならない。問題が発生して議論をおこなって、ホワイトボードにいっぱいのアイデアを出すというミーティングをよく見受けるが、アイデアを出して終わりということが多い。本来対応すべきノック・アウト・ファクターを浮き彫りにするためには「構造化」というステップが必要である。そのステップに踏み込まないケースが多い。

 

(エネルギー・文化研究所 所長 池永寛明)

 

〔CELフェイスブック 4月13日掲載分〕