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2013年02月06日 by 豊田 尚吾

チョコの値段の平均と分布

 128日に、楽天リサーチ株式会社株式会社オーネット(楽天グループ)がバレンタインデーに関するインターネット調査の結果を公表しました。そういえば来週はバレンタイン。今年も百貨店の特設コーナーがごったがえす風景が見られるのでしょう。

 

 調査の主なポイントとしては、自分に高価なチョコを買う(ご褒美チョコ)を買う傾向が見られること、男性にチョコを贈る場合には2,000円未満が大多数を占めること、男性はチョコレート以外のプレゼントを欲しいという回答が多いこなどがあげられていました。

 

 筆者が興味を持ったのは、贈る相手と贈るチョコの金額の分布表です。送る相手としては「つきあっている彼氏」から「自分」まで10通り。送る金額(予定)は「500円未満」から「10,000円以上」まで8通り(+「まだ決めていない」)。まとめると、下表のようになっています。

 

バレンタインデーに送るチョコの予算

楽天リサーチ、オーネットの発表資料から作成

 

 ここでざっくりと送る相手別の平均値(円)を出すために「500円未満」なら300円、「500円以上1,000円未満」なら750円というように、仮の数字を当てはめて計算してみました。各カテゴリーにいくらの金額を当てたかも表に書き加えてあります(表の黄色い帯の数字)。また、それぞれ「まだ決めていない」という回答者は除いたうえで平均値(金額)を出しています。

 

 その結果が表右端の数字です。平均値の最も大きい(高額な)カテゴリーは、「つきあっていないが好きな人」2,451円です。本来のバレンタインデーの意味はともかく、好きな人への告白という、我々のイメージにあった結果といえるでしょう。

 

 それに続くのは2位から順に、「自分(2,185円)」、「つきあっている彼氏(2,098円)」ここまでは2千円超で一つのグループを形成しています。

 4位からはぐっと金額が下がって「夫(1,388円)」「自分の父親(1,229円)」「自分の兄弟(1,096円)」。ここまでは1,000円+α程度に評価されているようです。

 7位からは「仕事関係(810円)」「同姓の友達(754円)」「自分の子ども(688円)」「異性の友達(649円)」です。子どもに高価なチョコは必要ありませんのでそれは当然として、残りはいわゆる義理チョコになるのでしょう。

 

 もう少し細かく、分布を見てみますと、平均金額3位以下の相手については頂上が1つの山を形成しています。例えば3位の「つきあっている彼氏」は1,500円以上2,000円未満をピーク(全体の292%)として、そこから離れるほど回答率は小さくなっていきます(「まだ決めていない」は除く)。

 

 しかし、1位の「つきあっていないが好きな人」と2位の「自分」に関しては前者は山が3つ、後者で2つとグラフにするとギザギザの形状をしています。分布が安定していないということは、そのカテゴリーの平均像というものがなく、送る人それぞれの想いがかなり異なっていることを表しているのでしょう。特に「つきあっていないが好きな人」に対する想いは軽い気持ちから超真剣なものまで様々であることは想像できます。

 

 「自分」への贈り物に関しては、10,000円以上の回答が33%もあったということ以外、3位以下と余り変わらない分布になっています。しかし、調査会社も挙げていたように、他のカテゴリーには見られない、10,000円以上という存在自体がポイントになるのかもしれません。自分に10,000円以上のチョコを買うということだけでも、そこに一人一人異なった物語があるような気がしてきませんか。

 

 一方、貰う側の男性に「あなたにとってバレンタインデーとはどんな日」と聞くと、「普通の日と変わらない(242%)」を筆頭に消極的な意見が多かったようです。確かに、パートナーができる以前に、バレンタインデーでよい思い出をつくることのできた男性など、ほんの一握りでしょうから、長年の恨み辛みが「別に・・・」といったシニカルな答えになってしまったのではないでしょうか(これは自らの経験をもとにした、単なる憶測です)。

 

 現在のようなバレンタインデーの盛り上がりがこれからもずっと続くかどうかは分かりません。純粋な意味での(?)義理チョコはなくなりつつあるようですので、本当に近しい人とのコミュニケーションツールとしてうまく変質していけば、一つの文化として生き残るのかもしれません。ただ、そのためにはホワイトデーなる、(2倍返し、3倍返しは当たり前という)非対称(アシンメトリック)なイベントとの再編・統合は不可欠なように思います。